導入事例:近畿中国森林管理局 滋賀森林管理署様

国有林は多面的に公益的機能を発揮しています。近畿中国森林管理局 滋賀森林管理署様では、滋賀県内の国有林を管理されるうえで10年ほど前からドローンの活用を始められています。滋賀森林管理署様の特徴的な取り組みとして、伊崎国有林においてカワウが森林に及ぼす影響を平成17年度から継続的に調査されています。直近の調査の中でドローン画像からの樹種解析を行い、枯損・林冠のギャップとカワウの営巣利用の関係性についての確認のために「DF Scanner」を活用していただいております。ソフトの利用状況について、滋賀森林管理署様の導入実績を紹介します。
―滋賀森林管理署の業務内容について
滋賀森林管理署様
滋賀森林管理署では、滋賀県の12市町に所在する国有林約1万7千haの公益的機能の維持増進のための管理経営を行っています。
国有林を機能に応じて、山地災害防止、自然維持、森林空間利用、水源涵養のタイプに区分し、公益的機能の一層の発揮に向けた森林の整備、災害の復旧や未然防止のための各種治山事業の実施、野生生物保護のための保護林の設定と保護・管理、快適な森林レクリエーションを楽しんでいただくためのレクリエーションの森の整備等を行っています。
▲滋賀森林管理署管内図
―ドローン画像や解析ソフトの具体的な活用内容について
滋賀森林管理署様
滋賀森林管理署では、「伊崎国有林におけるカワウによる森林影響調査」を行っております。滋賀県では、全国でも最大規模のカワウの繁殖地があることに加え、複数の繁殖地や営巣場が確認されています。1990年代に爆発的に生息数が増加し、平成16年にピークを迎え、カワウが営巣した樹木がフンにより枯死する被害が増加しました。現在では各種対策によりピーク時から大幅に減少した生息数となっています。被害を受けた森林についても回復傾向にあり、カワウによる森林の影響を最小限に抑え、森林生態系の維持・保全を図るための基礎データとして植生調査を実施し、植生の推移を把握するために従来のプロット調査に加えて、ドローンと解析ソフトを活用しています。以前の調査方法では地上からの調査が主であったので、現在はドローンによる上空から情報を追加していき、詳細な樹種分布など全域的な把握をしているところです。
▲カワウの営巣利用状況
▲DF Scannerを用いた伊崎国有林の樹種解析結果
▲枯損・ギャップ区域と累積営巣区域重ね合わせ
※着色が濃いほど経年的に利用が確認された年が多い
―資料をご提供いただきありがとうございました。
参考:本記事に掲載の図表は「令和6年度 伊崎国有林におけるカワウによる森林影響調査報告書」より一部抜粋しております。
