JR西日本様にドローンを活用した枯死木・危険木検出のデモンストレーションを実施しました
2025年9月2日、JR西日本エリアにおける鉄道沿線にて、ドローンを活用した枯死木・危険木検出のデモンストレーションを行いました。
JR西日本では沿線の倒木の発生に課題感を持っており、DeepForest社の開発するDF Scannerを活用した、ドローンから枯死木を検出する手法に興味を持っていただいたことを背景に、この度デモンストレーションを実施いたしました。
デモンストレーション内容
- ドローン飛行デモ:ドローンの自動飛行
- 沿線調査:沿線から枯死木・危険木の状況確認
- SfM解析:DF BIRDを用いた撮影データの合成
- 森林解析:DF Scannerによる解析デモ
- 質疑応答
ドローン飛行
DJI社製のカメラドローン「Mavic 3 Enterprise」の自動飛行による写真撮影を10分程度行い、沿線約10haの撮影を実施しました。
沿線調査
線路閉鎖工事手続きを適切に行い、安全確保をした上で線路内の踏査を行い、線路上から見える枯れた木や、葉が少なく弱った木の状況や位置を大まかに把握しました。
解析デモ(DF BIRD・DF Scanner)
撮影後に室内にて撮影したデータからDF BIRDを用いて、オルソ画像、DSM、点群を作成し、DF Scannerで枯死木や危険木の検知を実施しました。
解析結果の紹介
解析では約10haを対象として、DF BIRDを用いて1時間程度でオルソ画像等の合成を行い、DF Scannerで40分程度で枯死木の状況等の解析を行いました。
上空100mから撮影したデータから、デジタルカメラからでも枯死木が枝単位ではっきりと確認でき、また根腐れや病虫害等の被害で弱り、葉が少なくなった倒木リスクのある危険木についても確認できました。その後DF Scannerでこれらの樹木の自動検知、樹高の推定を行い、線路との距離を確認しながら伐採が必要な樹木の確認等もできることを実演しました。
実演中には、オルソ画像の綺麗さにまず驚かれていました。
枯死木検出結果の精度について、沿線で調査した枯死木の位置と見比べ、検出ができているかの確認を行いました。
また、参考までにSfM処理によって作成された3次元点群データも見ていただき、「カメラドローンでもこれほど立体的なデータが作れるのか!」と感心されていました。
オルソ画像
枯死木検出結果
SfM処理で生成された3次元点群
また質疑応答では、必要な機材のご紹介や、実際の運用の仕方についてのご相談、現場で求められる機能等についても情報交換を行い、導入に向けてのサポートやDeepForest社製品の機能向上に向けた議論を行いました。