導入事例:株式会社 神鉄コミュニティサービス 様

ドローンを使用して枯死木の検出ができる機能について、全国の鉄道会社からのお問い合わせが増加傾向にあります。

そこで、ドローンと森林解析ソフトウェア「DF Scanner」を活用した鉄道路線沿線での枯死木検出を全国に先駆けて実施した神戸電鉄様の業務を請け負う、株式会社 神鉄コミュニティサービスの建設部土木課 東様と、営業企画部 井岡様にインタビューいたしました。

 

―弊社で開発している「DF Scanner」の枯死木検出の機能について、全国的にお問い合わせが増えてきています。
そこで、御社で実施していただいた線路沿線の枯死木検出の事例についてお伺いしたいと思って参りました。
まず、画像解析を担当されている東様の普段の業務内容についてお伺いしたいのですが。

SCS 東
普段の業務は土木工事の施工管理です。主に神戸電鉄様からの工事や業務を受注しています。

インタビュー中は雑談を交えながら和やかな雰囲気で進行

―ここに来るまでの車中でも感じたのですが、神戸電鉄様の沿線地域は山が多く、勾配が多い線路上を歩いて調査するのは大変そうだなと思いました。
神戸電鉄様の路線で森林に接している部分はどのくらいですか?

SCS 東
全長70km程ある路線の40パーセント近くが森林に接しており、大雨や台風などの強風により度々倒木が発生し、線路を支障しています。そのために、そういった倒木の恐れのある樹木の点検に神経をとがらせています。。

―山に接している部分が多いと管理も大変そうです。枯死木の検出の話に少しフォーカスしていきたいのですが、現状の枯死木調査はどのようにされているのですか?

SCS 東
線路上を徒歩巡回して調査をしています。
枯死木の判断は外見に頼る部分がほとんどですが、目視できる範囲が限定されてしまいます。
ドローンで上空から撮影することによって、これまで見えなかった部分も調査、判定が可能になりました。

―なるほど。急斜面で危険ですし、沿線も長いので人が歩いて調査を行うのは大変そうですね。森林の解析ソフトは数あると思うのですが、弊社のソフトを採用いただいたきっかけを教えていただけますか?

SCS 東
神戸電鉄の担当者様において情報を得られて実施したデモンストレーションがきっかけとなり、これにより実用性の確認ができたため、Deepforest社のソフトを採用していこう、という流れとなりました。

▲森林におおわれた線路周辺。枯死木の倒木は列車運行の大きな障害となる

―なるほど。既にドローンでの解析もされているかと思うのですが、ドローンは東さん自身が操縦、撮影されるのですか?

SCS 東
現在のところ、ドローンの操縦は専門機関に委託しておりますが、解析については御社のアドバイスをいただき、私が行っています。
今後はスペックなどが対応できる機体を購入し、独自で操縦・撮影ができるよう検討しています。

―ドローンや解析ソフトを使ってみて、ここが良かったなと思う点はありますか?

SCS 東
解析ソフトは難しい操作も不要で使い勝手も良く、すぐに慣れると思いました。

SCS 井岡
「解析ソフト」って聞くと難しそうなイメージがありますが、私のような未経験者でもできるのでしょうか?

SCS 東

操作手順に慣れれば、それほど難しいことはないと思います。

SCS 井岡
専門作業にありがちな「属人化」の心配もないようですね。

SCS 東ソフトでの解析結果と現地の調査記録を照合しても、枯死木の位置がほぼ一致しており、正しく識別ができて信頼できると思います。
また、徒歩巡回ではカバーできない線路から離れた場所や上空からの樹木の状態を確認できることと、その枯死木の線路への影響度が解析でわかる部分が防災面で大きいと感じました。

▲DF Scannerの解析結果抜粋。細かい枯死木が識別されている。

 

―枯れた木は上空から見るとわかりやすいですから、そこもいいところですね。今後ソフトを使ってこんなことをしたいといった展望はございますか?

SCS 井岡
当然ではありますが、防災の観点から予防保全に役立てたいと考えております。
またドローンを使った枯死木調査のノウハウを蓄積して、いろいろな分野で枯死木に苦労されている方に対して、調査のお手伝いができればと思っています。

―実際に解析をされてノウハウを蓄積していただいているのは大変嬉しく思います。
本日はありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。